北海道 冬の運転が初めての人必見 冬道ドライブ必修ポイント

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北海道の冬に旅行や仕事できて、運転する人・しなきゃいけない人はどうか最後まで読んでください。

北海道冬運転

初めての人は特に「怖い」「心配だ」と思ってるはずです。私は今でも「怖い」し「心配」です。10シーズン以上北海道の冬に運転してますが全然慣れません。

私はまだ冬の事故を起こしたことはありませんが、「事故った」「ぶつけた」「路肩に落ちた」は日常的に聞く話です。

道産子でも冬の事故は珍しくないんですから、北海道の冬の運転が初めての方が「怖い」「心配」と感じるのは当然だし、ずっとそう思っていてください。

恐怖心があれば無茶なスピード出しませんからね。

その上で、以下読み進めてください。

北海道 冬の運転の必修ポイント

北海道の冬の運転で、絶対に知っておいてほしい必修ポイントをまとめました。

長いですが最後までしっかり読んで理解してください。

急な行動を「一切しない」

急ブレーキ・急発進・急ハンドル・急加速は一切してはいけません。

もう一つ、↑この4つの急な行動に繋がる、「急ぐ気持ち」も忘れましょう。

北海道冬運転

右折する時、対向車がある程度遠くて「急げば行ける」と思う時でもやめる。本州なら行ける感覚でアクセルを踏むと、信号内でスリップしてスピンしてしまいます。

直進してる時も車用の信号だけでなく、歩行者用の信号もチェックして点滅してるようなら、アクセルを踏むのをやめてエンジンブレーキで減速し始めましょう。

エンジンブレーキからの早めのブレーキ

本州で運転してる時に、エンジンブレーキを意識して使うことは滅多にないですが、北海道の冬はAT車でもエンジンブレーキを使いましょう。

まずオーバードライブOFFにして、3速・2速と段階的に下げていきましょう。1速まで使うことはないです。

エンジンブレーキでしっかり減速した上で、ゆっくりフットブレーキをかけましょう。

コーナー内ではブレーキに触らない

緩いコーナーでも、手前の直線でしっかり減速してから進入しましょう。

コーナー内でブレーキを掛けるとスリップして大きく外側に大きく膨らんだり、スピンして車が進行方向と逆に向くなんてこともあります。

手前でしっかりエンジンブレーキ+フットブレーキで減速して、コーナーでは一切ブレーキを踏まなくてもいいようにしましょう。

下り坂のカーブだと、アクセルを踏まなくても加速しますので、私はエンジンブレーキが少しかかるくらいのギアでカーブに進入するようにしてます。

発進ではクリープ現象を使う

街中の交差点付近は、発進・停車の繰り返しで鏡のような状態になります。

アイスバーンがタイヤの摩擦で磨かれている状態で、普通に発進しようとしてもスリップします。

発進する時は、まずブレーキから足を離し、すぐアクセルを踏むんじゃなくてクリープ現象で少し進むのを感じてから、極端なくらいゆっくりアクセルを踏み込みます。

地元の人の流れに乗らない

絶対に地元の人の走る車のスピードに合わせてはいけません。

一般道でも直線ならアイスバーンでも70km~80kmは当たり前です。法定速度の60kmやそれ以下で走ってるドライバーはいません。

50~60kmで走ってると、ガンガン抜かれます。

1台、2台ならいいですが、4台、5台と抜かれると流石に気になります。でも、彼らのスピードに合わせてはいけません。

地元の人は、滑るところ、滑らないところを熟知してるし、滑った時の対処法も体に染みついてます。(それでも事故する人は多いです。)

それを知らない北海道外の人は、ゆっくり走るのが原則です。

もし自分より遅い車がいても、追い越しはやめておいた方がいいです。明らかな乾燥路面なら別ですが、アイスバーンや轍のある路面では、想定外の動きをすることがあります。

太い道を走る

カーナビのルート検索で「距離優先」にすると、国道や太い道道ではない細い道を指定されることもあります。

交通量の少ない細い道の方が走りやすそうに感じるかもしれませんが、太い道と細い道は除雪・排雪の程度が全然違います。

太い道はドライでも、細い道はゴトゴト・ガタガタの圧雪アイスバーン+水たまりいっぱいなんて状態も多いです。

遠回りでも太い道を選びましょう。

外気温・路面状況を常に意識する

北海道の真冬でも外気温がマイナス1℃~プラス2~3℃かそれ以上になることも多いです。

そして、そういう外気温の時が一番滑ります。

凍結路面やアイスバーンの上に、薄っすら融けた水が浮いてる状態です。

逆に、マイナス5℃~10℃、それ以下だとガッチリ凍っているので、滑りにくいです。(「滑りにくい」だけで滑らないわけじゃない)

最近の車の空調は、ボタンひとつで外気温がチェックできますから、こまめに見ましょう。

路面状況は、大まかに分けて以下の5パターンあります。

ブラックアイスバーン

一番怖いと言われているのが、ブラックアイスバーンです。

アスファルトの黒が見えるけど、表面が薄っすら凍っている状態です。一見するとアスファルトが出ている濡れただけの路面に見えますが、猛烈に滑ります。

ブレーキもハンドルも何も触っていないのに、急に横滑りしだしたり、後輪がフラフラするような路面です。

そんな状態ですから、少しでもブレーキを踏むとスリップします。

ブラックアイスバーンだと気づいた時にブレーキしても遅いので、対処法は「ゆっくり走る」以外ありません。

気温がプラスになった日の夕方、翌朝が多いです。日中でも日当たりの悪い場所が部分的にブラックアイスバーン状態という事もあります。

ですから、常に「ゆっくり走る」「車間距離を取る」ようにしましょう。

圧雪アイスバーン

圧雪アイスバーンは、雪が踏み固められた真っ白な状態の道路です。

表面は往来する車のタイヤで磨かれてツルツル状態で、ブラックアイスバーンよりはましですがよく滑ります。

シャーベット状

北海道冬運転

雪と融けた水が混ざったシャーベット状の路面も少なくないです。

比較的暖かい日に多く、ゆっくり走る分には滑らないですが、スピードを出すとスタッドレスタイヤの排水機能が追いつかなくなり滑ります。

街中の細い道や住宅街の道は、冬の間中シャーベット状かシャーベットが固まったような路面状態が多いです。

こういう道はわだちが出来ているので、基本的にはわだちを外さないように走ります。車高が低いとラッセル車のような状態になります。

また、マンホールの上だけが融けて穴になってることもあります。ハマると衝撃が凄いですし、場合によっては車も傷つきます。

雪が降り積もった状態

雪が断続的に降ってると、上記の3つの路面状況を覆い隠すような状態になります。

降り方次第ですが、視界も悪いので最大限の注意が必要です。

雪に強風が加わると、ホワイトアウト状態になって視界が極端に悪くなります。前の車や対向車が巻き上げた雪煙も合わさって、セダンのボンネットの先も見えないような視界です。

怖くて不用意に止まると追突されます。

そんな時は、北海道の人もゆっくり走ってますから、流れに乗ってゆっくりゆっくり走るようにしましょう。

乾燥路面

札幌や旭川などの道央・道北や、オホーツク海側は少ないですが、帯広・釧路などの道東は、雪の日が少ないし降雪量も少ないので、日当たりのいい太い道などは、夏と変わらない乾燥路面の時もあります。

ただ、調子に乗ってスピードを出してると、建物や山影はアイスバーンの時もありますから、油断は禁物です。

4WDを過信しない

「4WDのレンタカー借りたから大丈夫」「俺の車四駆だから」と過信するのは絶対いけません

北海道の冬道は4WDの方が良いのは間違いないですが、効果を発揮するのは「発進しやすい」というだけです。

実はコーナーやブレーキで滑るのは4WDでもFF・FRと変わりません。

でも、北海道の冬の運転が初めての方は4WDが絶対良いです。あえてFF・FRを選ぶ必要は全くありません。

「4WDだから滑らない」と考えてはいけないという意味です。

4WDでも滑るときは滑ります。

北海道 冬の運転のコツと準備

北海道の冬の運転のコツは、まず急がない・焦らないが第一です。

北海道の移動距離は本州とは比較になりません。夏なら「80km~100km=1時間」で簡単に計算できますが、冬は天気・路面状況次第でもっともっと時間が掛かります。

無理な日程を組まず、1日中運転しなきゃいけないようなことにならないようにしましょう。

運転姿勢を正し、音楽の音量は控えめ

本州で、シートを倒して、めいっぱい後ろに下げて運転してる人も、北海道の冬の運転ならシートを立て、膝が曲がる状態で、ハンドルを両手で持って運転しましょう。

教習所で習った運転姿勢です。

運転姿勢で、アクセル・ブレーキ操作、ハンドル操作の反応速度が全然違います。

また、音楽の音量も控えめにしましょう。

路面の変化でロードノイズも違います。ザラついたアイスバーンから、ミラーバーン・ブラックアイスバーンに入ると、急にロードノイズが静かになります。

周りの車がスリップして、危険回避のためにクラクションを鳴らしていても、大音量で音楽を聴いていたら聞こえませんからね。

ABSが作動したらブレーキを踏み続ける

凍結した路面状況で信号で止まるときなど、北海道の冬はABSが作動することがあります。

ABSはコンピューター制御で、ブレーキの解除・作動を繰り返すシステムです。凍結路面でタイヤがロック(回転が止まる)して制御不能になるのを防ぐシステムです。

ABSが作動したら、驚いてブレーキから足を離してはいけません。そのまま踏み続けます。

車間距離が十分にあれば停まることを願いながらブレーキを踏み続け、もし前の車にぶつかりそうなら、ハンドルを回して轍から抜けるとか、衝突を回避する方へ動かす努力をしましょう。

初めてABSが作動すると、気が動転して冷静な操作ができませんので、乗り始めの段階で周りの状況をよく見て、10~20km/h程度の速度で急ブレーキを踏んでみて、ABSがどんな動作をするのか確認しましょう。

くれぐれも、周りの状況をよく確認した上でチェックしてください。

暴風雪でも外に出られる装備を準備する

ホワイトアウトで立ち往生してしまったり、郊外で路肩に落ちてしまうなど、万が一の事態も想定した装備を準備するべきです。

バス移動なら必要ないですが、長靴・スノーブーツ、スキーウェア的な上下とも防水・防寒のウェア、グローブ・帽子・ネックウォーマーに、毛布や保温シートなども用意しましょう。

猛吹雪で立ち往生した状態で、エンジンをかけっぱなしにすると、マフラーが埋まって一酸化炭素中毒で亡くなってしまう場合もあります。

ロードサービスが使える状態にしておく

個人でJAFに入っている方は、レンタカーでもJAFのロードサービスが使えます。

レンタカー会社にロードサービスのオプションがあれば加入した方がいいでしょう。オプションがないなら事前に自分でJAFに加入しておいた方が良いです。

個人会員なら入会金2,000円、年会費4,000円です。

3月・4月も雪が降ることがあるので油断しない

3月も本州の冬より寒いと思ってください。

3月になると本州と同じように北海道も日に日に温かくなるし、春らしくなってきますが、気温・天候は本州の3月とレベルが違います。

3月は昼間に10度台になっても早朝氷点下になることも珍しくないです。最高気温が5度以下の日も多いです。寒さは本州の真冬かそれ以下かもしれません。

また、雪もまだまだ降ります。「前日の夕方~夜降った雪が早朝凍ってる」なんてこともあります。旅行で早朝にホテルを発つ時など注意しましょう。

北海道に住んでる人にとっては春ですが、本州からだときっと寒く感じると思います。

4月でも雪が降ることが月に数回あります。

4月でも北海道は雪が降ります。実際に2018年4月7日の朝は雪が積もっていました。(↓9時過ぎに撮った写真では道路の雪はほとんど解けていました。)

2018年4月7日 雪

最低気温は0度前後、最高気温は幅があって曇・雪の日だと5度以下の日もあるし、15度くらいまで上がる日もあります。平地でこの気温ですから、早朝の峠越えの運転は注意が必要です。

2013年はGW終盤の5月6日に大雪が降りました。5月10日頃までは雪が降ってもおかしくないのが北海道です。

3月下旬~5月は日中に路面凍結する心配ほとんど無いですが、早朝・深夜は急に冷え込むことがありますので注意して運転しましょう。

北海道 冬の運転【まとめ】

北海道の冬の運転は、初めての人には危険がいっぱいです。

「車が止まらない」「勝手に横滑りする」「発進できない」など本州では中々経験しないことばかりです。

天気や走る場所次第では、「全く怖くなかった」と言う人もいるでしょうが、それは偶々で、自分もそういう感想になるとは限りません。

実際は経験してみないと分かりませんが、予備知識と準備は万端にしておきましょう。

事故さえ起こさなければ、冬の北海道を車で走った経験は、いい思い出になるはずです。とにかく「ゆっくり」「あせらず」走ることです。

事故も怪我もなく、北海道の冬の運転を楽しんで帰れることを願っています。

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